2014年10月26日日曜日

iPhoneで録音した音声をAudacityで編集

2年前にSeesaaブログで書いた記事ですが、引越しの際に消してしまったので再掲です。

さて、iPhoneは手軽な録音機としても使えるわけですが、せっかくなので優秀な音声編集のフリーソフト「Audacity」を使って編集してみよう!というのが今回のテーマです。
今回は切り貼りやBGMなどはひとまず置いといて、録音された音声のエフェクト処理などにスポットを当てたいと思います。

○まずは「Audacity」をダウンロードして下さい(Win版、Mac版、Linux版あり)
http://audacity.sourceforge.net/download/

んで、いきなりちょっと厄介なのですが、このままではiPhoneの「ボイスメモ」で録音されたm4aファイルの読み込みや、mp3での書き出しができません。
で すが、ボイスメモのファイルをiTunesでwavやaifに変換すれば、そのままAudacityで読み込めますし、Audacityでwavやaif で書き出したものをiTunesでmp3にエンコードすれば問題ありませんので、それでいいやって人は次の説明はすっ飛ばして、エフェクトをかけるところ まで読み飛ばして下さい。

○AudacityにLAMEとFFmpegをプラグインに追加する。
さて、この読み書きの厄介な問題を解決するには上記のプラグインを追加することが必要になってきます。
なんと便利なことに、プラグインの実行ファイルがあるではありませんか。
http://lame1.buanzo.com.ar/
上記URLの「Lame_v3.99.3_for_Windows.exe」「FFmpeg_v0.6.2_for_Audacity_on_Windows.exe」をダウンロードして実行するだけでなんとプラグインのインストール完了!これで準備OKです。

○AudacityにiPhoneのボイスメモから取り出したm4aファイルを読みこませる。
そのままドラッグ&ドロップで読み込みます。読み込みが上手くいかない場合は、先ほどのプラグインがちゃんとインストールされているか確認して下さい。
録ったままの音声がこちら(プレーヤーで再生させるためmp3に変換してあります)












○Audacityで正規化(ノーマライズ)
何はなくてもノーマライズ。三度の飯よりもノーマライズ。
とにかくはじめはエフェクトから「正規化」を選び、設定はデフォのままOKを押しましょう。


○Audacityでノイズの除去。
さて、Audacityになかなか優秀なノイズ取りが付いてまして、ノイズプリントを取るタイプのものです。
ですのでまず、ノイズと分かりやすい部分、波形の空白部分を予め選択しておいて下さい。

audacity-03

そしてその状態から「エフェクト」から「ノイズの除去」を選択。
ステップ1の「ノイズプロファイルの取得」をクリック、これでノイズ成分が記録されました。

audacity-02

さて、画面が戻り「何にもなってないじゃん」と焦らずに、もう一度「ノイズの除去」を選択して下さい。
ステップ2の数値を入力します。
個人的にはノイズ除去数値高め、感度低め、あとはデフォでいいかと思います。
プレビューができますので、微調整は音を聴きながらやりましょう。
ちなみに感度は上げ過ぎると音がスカスカになりますので、かけすぎ注意です。

audacity-04

ノイズの除去後の音声(サーっというノイズがかなりきれいに消えています)




○Audacityでコンプレッサー
ちょい分かりにくいけど知っとくと便利なエフェクター、それがコンプレッサー。通称コンプ。
「エフェクター」から「コンンプレサー」を選んで下さい。
コンンプレサー???あまり深く突っ込まずに進みましょう。

audacity-06

スライダーが多いですねー嫌ですねー面倒ですねー。
ですが、この場合は「閾値」をいじるだけで十分です。
いわゆるスレッショルドですね。
デフォの設定がいかにもデフォの設定なので、他のパラメーターは逆にいじらんほうがいいです。
楽器とかは個性を出すためにアタックとかリリースいじったりしますが、声はこのままでいいっす。
レシオも2:1で丁度いいっす。
ここを上げ過ぎると声の音量変化の不自然さが耳障りになってくるので、大人しめでいいのです。

では「閾値」を決める基準ですが、レベルメーター(緑の部分)を見ながら「ああ、なんとなくボリュームの下限はこの辺かな?」ぐらいでいいです。
例えば二人で喋ってる音声ならば、声が大きい人と小さい人がいたら、小さい人のほうに合わせるイメージですね。

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今回は-30dbに設定してあります。
また「圧縮の後0dbになるようにゲインを上げる」にチェックが入ってますので、圧縮後にノーマライズをかけるようなものなので、相対的に音量が上がります。
ここで先ほどの「ノイズの除去」をやっておかないと、ノイズもでっかくなっちゃった!になるわけですね。はい。
波形が「太ましく」感じられたら成功です。
コンプレッサーで圧縮、0dbゲイン上げ後の音声。




○Audacityでイコライザー
「イコライザー、お前もか!」とシーザーが絶命の瞬間に叫んだことはこの業界では非常に有名なエピソードの一つとなっております。
非常に認知度の高いエフェクターの割に、すんごい難しいエフェクターの一つですが「iPhoneマイクで録ってる」という前提においては、ある程度のテンプレートが見つかるように思えます。
ざっくり言うと、低音を付け足してやるとイイネ!イイネ!
あくまでも電話マイクなので、LOWがバッサリ切れてるのですな。
Audacityは「解析」から「スペクトラム表示」もできちゃうお利口さんなので、ちょっと見てみましょう。

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ほほー、やはり不自然に100Hzから50Hzあたりの低音が切れているのがわかりますね。
フィルターがかかっているのでしょう。
風や息のかかるシーンの多い電話のマイクでは当然の処置です。
ですが、音声の番組を作る上ではやはり欲しい「低音の艶」でもあります。

そこでお待たせしました「エフェクター」より「イコライゼーション」。
グラフィックイコライザの方にチェックを入れ、低音を補完するようなカーブを書いてみました。

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逆に50Hz以下は全くいらないのでバッサリ切ってます。
1kHzあたりがぼんやり持ち上がってるのは、特に意味はありません。
あえて例えるなら、イコライザー、お前もか!を具現化した形、としておきましょう。
まあ、実際に聞いてみなって。




○Audacityでリミッター
仕上げに大活躍のリミッターちゃん。
コンプレッサーのレシオを∞:1にしたようなものですね。
おもいっきりかけるとおもいっきり汚い音になり、それはそれで魅力的なのですが、音声の内容を伝えるのにアグレッシブな音声である必要はありません。
むしろ不必要です。
あくまでも、ピークを抑える、文字通りリミットする使い方でよいでしょう。
「エフェクター」より「Hard Limiter」を選択(これサードパーティのプラグインなのかしら)

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すでにコンプで圧縮しているので、ここはdb limit -3ぐらいでいいです。
Residue level っての上げると効き目がマイルドになります。
カレーにヨーグルト入れるようなもんですね。
波形を見ると分かりやすいです。

リミッター前(ダイエットも失敗、競馬もパチンコも全く当たらず、女にふられる)
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リミッター後(リミッター購入後にすぐ痩せて、万馬券や連チャンしまくり、抱いた女の数だけで小国が築けるほど)
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聴覚上は差異は感じられないので音声ファイル割愛。


○え、また正規化(ノーマライズ)するの?
しなくてもいいのですが、せっかく-3dbにリミットしたのですから、ちょっと上げちゃいましょうかね。
正規化のデフォが-1dbに設定されてるので、都合2dbほど上がります。
これでファイルの完成ですかね。




○mp3で書き出しましょう。
紹介がてら、順序が逆になってしまいましたが、せっかくLAMEを入れたのだから、mp3で書きだしてみましょう。
「ファイル」から「書き出し」、ファイルの種類からmp3の選択し、「オプション」を開いてみましょう。

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ありゃ?モノラルの選択肢ないの?
iPhoneのマイクモノラルだし、俺モノラルが大好きだし!と思ったら、同じような質問してる人をフォーラムで発見。
Audacity Forum • View topic - mp3 options and mono
http://forum.audacityteam.org/viewtopic.php?f=16&t=63801

モノラルで作ってあれば、勝手にモノラルになりますよーって書いてある。多分。
とりあえずモノラルの定番の64kbpsを選択。
あとはデフォでOK。
ちゃんとモノラルになってましたとさ、おしまい。

※mp3の書き出し時に、メタデータも書き込めます。
これは私はiTunesで一括管理しているので割愛しますが、アーティスト名トラック名アルバム名の最低3つを書き込むようにすれば管理が楽になりますし、ポッドキャストの際にメタデータとして表示されるはずです。

○おまけ。ピッチの変更。
池袋なう」のボイスチェンジャーは、Audacityのピッチの変更を使ってます。
いや、使ってるDAWにももちろんピッチシフター付いてるんだけど、Audacityのほうが音いいのよ。




今さらながらフリーソフトでここまでできるってすごいやね。

以上、あくまでも僕個人の(独学)設定やら考えなので、一つの例として参考にでもなれば幸いです。

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